DNA makes RNA makes Proteinというのが生物学のセントラルドグマですが、ウイルスの逆転写酵素はこのセントラルドグマ逆方向を行っていることになります。そこまでは知っていましたが細菌にも逆転写酵素が存在しているのは知ってました？細菌にはその逆転写酵素の基質となる特定のncRNAも存在しておりこのセットはDefense-associated Reverse Transcriptase (DRT) Systemsと呼ばれていて細菌の生体防御機構なんだそうです。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38766058/

DRT2システムの逆転写酵素はローリングサークルという末端までくると先端に戻る特殊な逆転写方式で”ネバーエンディングオープンリーディングフレーム（NEO）”の一本鎖cDNAを作っているそうですが、このcDNAは脆弱だし一本鎖からの転写は強くないのであまり動いていないのですがファージが感染すると、この一本鎖cDNAから二本鎖DNAが合成される仕組みがあって、2本鎖DNAからNEOタンパク質が大量に合成され、それが細菌の増殖停止につながり結果としてファージの増殖が抑えられるということです。

"What can happen, will happen"というMurphy's Lawは正しいと思います！

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